昨シーズンはブンデスリーガ2部でプレーし、リーグとカップ戦合わせて「29試合 15ゴール 4アシスト」という結果を残してクラブの1部昇格の原動力となったニコゴンサレス。
20/21シーズンは、序盤は怪我の影響で出遅れたものの昨季の勢いはそのままに復帰して以降は結果を残し続けています。そして10月、12月と行われた南米予選では2ゴールを奪う活躍を見せてくれました。 パラシオスが負傷し暗雲が垂れ込む中でアルヘンに光をもたらしたのはニコゴンサレス(と、ロチェルソ)でしたね。
Nicolás González
What Kind of Career ?
ニコゴンサレスは首都ブエノスアイレス郊外の町、ベレン・デ・エストコバルで育ちました。
地元のクラブでキャリアをスタートしたニコゴンサレスでしたが、すぐにリーベルプレートといった巨大なクラブから注目されるようになったみたいです。
その中で彼が選んだのはマラドーナ、レドンド、リケルメといった選手が育った「Argentinos Juniors」でした。
そして18歳の時にPrimera B Nacionalデビューを果たします。
そのシーズンはニコゴンサレスは18歳ながら「20試合 4ゴール」という結果を残し、チームの2部優勝&1部昇格に貢献します。
翌シーズンも「24試合 7ゴール」という上々の結果を残します。その活躍からPSG、インテルといった欧州のビッククラブ加入の噂が流れましたが、結局ドイツのシュツットガルトへと移籍を果たしました。(PSGは興味の段階だったようですが、インテルは結構本気だったとか。。。)
いわゆる欧州の強豪ではなくシュツットガルトを選んだのは、コンスタントな出場機会を本人が望んだからのようです。
移籍後はすぐにデビューを果たし翌年1月にはクラブのルーキオブザイヤーを受賞しましたが、チームは降格し個人としても「30試合 2ゴール」という平凡な成績に終わりました。
そして再起を図る19/20シーズンは冒頭に書いた通り、昇格を目指すチームで中心選手として活躍しました! (チーム得点王とかだった気がします。。)
また、親善試合ではありましたがU23代表デビューを果たし、1ゴール奪いました。 2017年のU20W杯のメンバー入りを逃した彼にとってこのゴールは大きかったのではないかと想像しています。
(メンバー入りしたFW陣はラウタロ以外基本迷子で、最近やっとポンスに復活の兆しが見え隠れしてるのが現状です。。MLS行った選手は基本ダメになるんだな。。)
こんな感じで2019年はニコゴンサレスにとって飛躍の年と言えるとでしょう!
そして現在はブンデスリーガで「11試合 6ゴール 2アシスト」を記録しており、2年前の鬱憤を晴らし、さらなる飛躍を感じさせるシーズンとなってます。
What Kind of Player ?
ニコラスゴンサレスは身長180cm、利き足は左、刈り上げ高めのアタッカーです。 CF・STと紹介されることが多いように感じますが、CF、ST、LW、RW、CAM、WBといった複数の位置をこなせる万能型の選手であり、ひたすらにプレーエリアが広いのが特徴の一つです。
アルヘンでNEXT MESSIと言われたディバラがベンチに座り続ける一方で、ニコラスゴンサレスが早速スタメン出場の機会を手にできたのはこの特徴がかなり大きいのだと思ってます。
今季のシュツットガルトでは、怪我から復帰後の数試合はWB、RW、LWで起用されることもありましたが、カライジッチが起用された試合限定でSTになる感じで基本的にはCFとしてプレーしてます。
といってもWBのワマンギフカと位置を変えてサイドに流れたり、積極的に降りてライン間で受けたりとゼロトップのイメージに近いです。
ポジションに囚われないことやスピードも大きな武器なのですが、最大の武器は「アグレッシブ(強引)」な所でしょう。
彼の良さは全てアグレッシブ起点といっても過言ではないと思います。
真ん中でボールを受ける際にはターンを常に狙います。彼のターンはイニエスタやエジルのような美しいターンではなく、結構ギリギリ感があります。 例え相手の裏を取りきれなくても、剥がせる「スピード」と「フィジカル」と「気持ち」があるので一瞬のアドバンテージで何とかなってしまうのです。 そして、そのままシュートチャンスを作ってしまうのです。
サイドではカットインしてミドルシュート・アシストというようなプレーより、縦への突破を狙うのが好きなように思えます。 それ故、サイドで起用される時は利き足サイドでプレーすることが多いです(もちろん、これ因果が逆な可能性もあります)。
最前線では、ひたすらゴールを意識したプレーをしています。多分この選手は「シュート打てるなら利き足で蹴らなくてもいいやん」系なので、ホント果敢にゴールを狙います。
そういう意味では視野が狭く、プレー選択肢に幅があるタイプとは言えないのかもですが、意外と裏抜けする選手に丁寧に合わせたりできますし、一個先までは結構見えてる気はします。
あと、そもそも細身に見えるフィジカルなのでドイツの屈強なDFと比べるかなりディスアドバンテージに見えるのですが、踏ん張りが効くのとボールコントロールが巧いので起点になれますし、シンプルにスピードがあるので裏への脅威を見せれるので、CFとしての仕事が最低限できるのも好印象です。
ネックはやっぱりアグレッシブがゆえのロストでしょう。ただプレーを限定したら良さが見えにくくなってします選手だと思うので、ここはひたすら成功率をあげるのと調子の波をなくすことがとりわけビッククラブで活躍するためには急務になりそうです。
Summary !!!!
最近、才能が枯渇してると言われるのがアルヘンです。
確かに逸材と囁かれながらもクラブで定位置を掴めない選手は多いですし、A代表のスカッドを見てもしりすぼみ感は否めません。
そんなアルヘンにおいてニコゴンサレスにかかる期待は大きくなるばかりです。
彼の不屈の闘志が「才能が枯渇してる」この言葉を覆す狼煙上げの一発目になることを願ってます。